【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「さくら先生、帰らなくていいんですか?」
「え?」
「だって、旦那さん待ってるんでしょ?」
ある程度落ち着いてきた時、カルテを記入していると、四方木先生がそんなことを聞いてきた。
「まぁ……。はい」
と曖昧は返事をすると、四方木先生は「あとは俺がやっておきますよ。 さくら先生は、もう帰ってください」と言ってくれた。
「え、でも……」
「当直の先生もこれから来るし、後は俺がやっておくから。上がって大丈夫だよ」
四方木先生は本当に優しいな……。これはモテるよね。
「じゃあ……。お言葉に甘えて、帰ろうかな」
「そうだよ?さくら先生は新婚なんだから。家って安心出来る場所でしょ?帰って旦那さんのために尽くしてあげな」
家が安心出来る場所……。確かにそうだ。
「……はい」
そう言われたわたしは「じゃあ、お先に失礼します」と伝えた。
「お疲れ様でした。さくら先生」
「お疲れ様です」
わたしは更衣室で私服に着替えると、病院を出て帰ることにした。
「今日は何を作ろうかな……?」
なんて考える日々が、結婚してから毎日続く。