【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


 なんていらぬことを聞いてしまう。

「なんだ。さくらは、俺がお前に愛がないまま結婚したと思ったのか?」

「い、いえ。そういう訳じゃ……」

 だけど愛のないまま、結婚したことに変わりはないし……。

「大丈夫だ。お前は俺の妻だ。 ちゃんと愛してやるよ。お前の心も、お前の体も全部な?」

「そ、そ……そうですか」

 改めて言われると恥ずかしさしかない。わたしの夫は、恥ずかしさなど知らないのだろうか……。

「ほら、早く食え。営みの時間がなくなるだろ?」

「へっ!?」
 
 ど、ドストレートに言ってくる……!

「ごちそうさま。俺先に風呂に入ってくるな?」

「え、ちょっと……北斗さん!?」
  
 北斗さんは食器を片付けると、そのままバスルームへと向かってしまった。

「ほ、北斗さんったら……」

 わたしをからかってるのかどうか、分からないよ……。
 北斗さんの冗談は、時々冗談に聞こえないのだ。

「ごちそうさまでした」

 わたしも食器を片付けると、一旦部屋に戻り着替えを取り出した。
 そしてバスルームへと向かい、一緒にお風呂に入ることにした。
< 25 / 180 >

この作品をシェア

pagetop