【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
なんていらぬことを聞いてしまう。
「なんだ。さくらは、俺がお前に愛がないまま結婚したと思ったのか?」
「い、いえ。そういう訳じゃ……」
だけど愛のないまま、結婚したことに変わりはないし……。
「大丈夫だ。お前は俺の妻だ。 ちゃんと愛してやるよ。お前の心も、お前の体も全部な?」
「そ、そ……そうですか」
改めて言われると恥ずかしさしかない。わたしの夫は、恥ずかしさなど知らないのだろうか……。
「ほら、早く食え。営みの時間がなくなるだろ?」
「へっ!?」
ど、ドストレートに言ってくる……!
「ごちそうさま。俺先に風呂に入ってくるな?」
「え、ちょっと……北斗さん!?」
北斗さんは食器を片付けると、そのままバスルームへと向かってしまった。
「ほ、北斗さんったら……」
わたしをからかってるのかどうか、分からないよ……。
北斗さんの冗談は、時々冗談に聞こえないのだ。
「ごちそうさまでした」
わたしも食器を片付けると、一旦部屋に戻り着替えを取り出した。
そしてバスルームへと向かい、一緒にお風呂に入ることにした。