【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


「あっ……ちょっと待ってっ」

 北斗さんは今度わたしを上に跨らせて、再びその腰を上下に動かしていく。
 たまらず漏れるその欲望の甘い声は、寝室中に響きわたっていく。

「さくら、顔隠すな」

「だって……。恥ずかしい、ですっ……」

 と言ってみたものの……。北斗さんはただでさえ意地悪なのに、こうやってベッドの上でもさらに意地悪をしてくる。

「さくら、顔見せて」

「ダメッ……」

 なんて言い返してみても……。やはり聞き入れてはもらえず、無理矢理隠していたその顔の手を外されると、北斗さんと視線がぶつかる。

「北斗……さん」

「さくら、お前は誰にも渡さない」

 だけど意地悪なのに、こうやって時々甘い言葉をかけてくれる所も、北斗さんのいい所だ。
 こうやって時々、わたしを愛してくれようとするから。

「さくら、声我慢しなくていいから」

「っ……はいっ」 
 
 結婚してから三ヶ月弱。北斗さんとの新婚生活は、思ったよりも刺激が大きい。  
 北斗さんの行動や言葉にたくさん驚かされることも多くて、多くの発見がある。
 本当に不思議なんだ、北斗さんという人間が……。
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