【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「さくら、今日当直か?」
「いえ。違います」
「俺も今日、当直じゃない」
北斗さんはそう言って「ごちそうさま」と言った。
「さくらもそろそろ行くだろ?」
「はい」
わたしも食器を片付けると、そのまま歯磨きを済ませた。
「さくら、送ってこうか?」
「え、いいんですか?」
出勤時間が同じ時は、北斗さんが病院まで送ってくれる。
「お願いします」
「忘れ物はないか?」
「大丈夫です」
病院まで送ってもらう車中の中で、わたしはずっと北斗さんの横顔を見つめていた。
北斗さんはカッコイイと思う。医者としてもそうだし、人としてもカッコイイ。
「ありがとうございました」
「終わったら連絡するな」
「はい」
病院まで送ってもらい車を降りると、同じ救命の四方木先生とバッタリあった。
「おはようございます。四方木先生」
「さくら先生、おはようございます。 今日は旦那様の送り迎え、ですか?」
四方木先生は少し羨ましそうに聞いてきた。
「はい。たまたま出勤時間が同じだったので」
「羨ましいな〜。新婚だもんな、さくら先生」