【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
と、わたしは北斗さんに言い返したのを今でも記憶に覚えている。
「なんだよ。さくらはいい女だって言ってるようなものだろ?」
「はいっ……?」
その言葉のどこが、いい女だって言ってるのよ!?そんな訳、ないでしょ……!
「さくら、お前はどんな男がタイプだ?」
と聞かれたわたしは「タイプ……ですか?」と聞き返した。
「ああ。お前はどんな男が、タイプなんだよ?」
そう聞かれると、どんな人が好みだろうな……。と考えてしまう。
「そうですね。男らしい人……ですかね」
「ふーん、男らしい人か……。俺みたいな?」
「はっ……?」
いやいや、あなたとは言ってませんけど……?
「男らしい人が好きってことは、つまり俺みたいな男のことを言ってるんだよな?」
「いや、そうじゃないですけど……!」
この人は、何か勘違いをしている……。
「なんだ、違うのか」
「……すみません。もう帰っていいですか?」
ここにいたら、わたしおかしくなりそうなんだけど……。
「え、もう帰るのか?まだ見合いは始まったばかりだろ?」
「だ、だって……」