【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


「そんなに顔を赤らめて言われてもな……。俺を誘ってるとしか、思えないんだが?」

「ち、違います……!」

 誘ってなんてない……! なんてことを……!

「冗談だ。 で、どっちで悩んでるんだ?」

「えっと……。こっちと、こっちで」

 「どれ?」と選んでくれる様子の北斗さん。

「俺はこっちだな。せっかくのデートだしな?」

「……じゃあ、こっちにします」

 わたしは北斗さんに選んでもらった、花柄のワンピースを着ることにした。

「どうですか?」 

「すげぇ似合ってる」
 
 北斗さんは嬉しそうに笑っていた。

「ありがとう……ございます」

「さ、支度出来たなら行くぞ?」

「は、はいっ」

 わたしは北斗さんの車で、遊園地へと出かけた。
 遊園地に着いた時には、すでに駐車場の半分が埋まっていた。

「よし、行くぞ?さくら」

 そう言ってわたしの右手を握ってくる北斗さん。わたしは「はい」と返事をしてそのまま入口まで歩き出した。 

「大人二枚ください」

「かしこまりました。3600円になります」

 北斗さんはポケットからお財布を出し「じゃあこれで」と料金を支払った。
< 50 / 180 >

この作品をシェア

pagetop