【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


「こちらお釣りと入場券になります。 ごゆっくりどうぞ」

「ありがとうございます。 さ、行くぞさくら」

「はい」

 また二人で手を繋いで園内を歩いていく。

「パンフレット、どこだろうな?」

 そう聞かれたわたしは、周りをキョロキョロ見渡し「えっと……。あ、ありました。これじゃないですか?」と言った。

「今はここだよな? さくら、まずは何に乗りたい?」

 そう聞かれたわたしは「そうですね……。まずはあれに乗りたいです」とアトラクションを指差した。

「いいな。じゃあ乗るか」

「はい」

 パンフレットをカバンに入れ、最初に乗るアトラクションの列へと並ぶ。
 並んでいる最中、北斗さんは「ジェットコースターなんて、久しく乗ってないな」と言っていた。

「そうですね。確かに」
  
 何年ぶりだろうか……。遊園地に遊びに来るなんて。

「さくら。この次、何乗る?」

「そうですね……。コーヒーカップに乗りたいです」

 コーヒーカップ、わたしは小さい頃大好きだったな……。よく両親と一緒に乗っていたのを思い出した。

「コーヒーカップか。懐かしいな」

「はい」
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