【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
そしてそのままあっという間に、ジェットコースターは元の場所へと帰ってきた。
「おかえりなさーい」
係員さんの明るい声が聞こえてくる。
「お、終わった……」
少しうなだれたような顔をする北斗さんに、わたしは「楽しかったですね」と言った。
「い、意外と……怖かったな」
「そうですか?」
北斗さんって、もしかして……。絶叫系、苦手だった?
「さ、コーヒーカップに行きましょう?北斗さん」
「あ、ああ」
こうして楽しいデートを、わたしたちは満喫した。
「さくら、今日は楽しかったか?」
「はい。すっごく、楽しかったです」
その問いかけに、わたしは笑顔で答えた。
「それは良かった」
「ありがとう。北斗さん」
「気にするなよ」
そう言って頭を撫でてくれる北斗さん。そしてそのまま、キスをしようとした。……時だった。
「きゃああああ!?」
という、女性の叫び声が聞こえた。
「え、何!?」
「何だ!?」
「あっちの方向からですね!」
「行ってみよう!」
わたしたちは、声のする方に急いで走った。
するとーーー