【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
北斗さんはペアンからまた「出血部位確認。サテンスキーくれ」と言ってきた。
「はい」
サテンスキーを渡し、もう一度止血する。
「止血した。今度はどうだ?」
もう一度モニターを確認していく。
「ーーー血圧55の40…… ! 上昇してきました!」
「よし……!」
よかった。……なんとか、持ちこたえた。
「脈触れるようになりました!」
「良かった……」
これでとりあえずは、一安心か……。
「さくら、傷口を縫合するぞ、4.0くれ」
「はい」
患者さんの腹部を縫合し、そのままここから一番近い楠海浜病院まで搬送することにした。
「もしもし、楠です。四方木先生ですか?」
「さくら先生?どうしました?」
「今から患者さんの緊急搬送をします。受け入れ準備お願いします」
「分かりました」
わたしはそう伝えると「お願いします。後5分で着きますので」と言って電話を切った。
「先生、楠海浜病院の?」
「はい。救命医の、楠さくらと申します。こちらは……」
「すすきの総合病院の救命医、高枝です」
「そうでしたか」
デート中、まさかの急患に、遭遇しました。