【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「篠田さんについては、わたしから警察へ引き渡します。……バイタルチェックと、検温を引き続きお願いします」
「分かりました」
四方木先生だって、きっとやりきれないだろうな……。
「……それと、篠田さんについてですが」
「はい?」
「篠田さんは意識がありますが、もし彼女さんのことについて聞かれても、何も答えないでください。……また逆上して、何かする可能性もありますので。くれぐれも、注意してください」
今は安定剤を投与しているため落ち着いているが、退院してまた何かあってからでは遅い。
「分かりました」
「篠田さんについては、出来るだけ看護師を付けておきましょう。……何かあったら、大変です」
「そうですね」
篠田さんがもし病室を抜け出して、またその人の元へ行ってしまったりしたら、それでこそ大変なことだ。
せっかく命を助けても、また命を失う危険が伴うことを考えると……。やはり退院まではこちらでしっかり管理しないと、ダメそうだわ。
「……四方木先生。篠田さんが病室から抜け出したりしないように、しっかりと見張っていてください」
「分かりました」