【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
わたしは秋山さんの左足をバンドで固定して、救助隊をすぐに呼んだ。
「こちらの患者さん、左足を骨折しています。すぐに病院へ搬送をお願いします」
「分かりました!」
秋山さんをストレッチャーに乗せ、病院へと搬送してもらう。
「大丈夫ですか? お名前言えますか?」
次々に現れる患者を前に、怯むことも出来ない。怖れることも出来ない。
「こちらの患者さんは黄色タグでお願いします」
「分かりました!」
黄色タグの人と緑タグの人は救助隊に救護室へと運んでもらうけど、明らかにこの現場に人手が足りていないことは、見てわかった。
「本田さん、次あっちに行きましょう」
「はい!」
移動しようと立ち上がった、その時……。
「え? あれって……」
現場にもう一台の、ドクターカーがやってきたのだった。そのドクターカーには……。
「北斗さん……!!」
北斗さんが乗っていた。どうやらすすきの総合病院の人たちも、応援に来てくれたようだった。
「さくら、俺達もレスキュー隊に頼まれて応援に来た」
「ありがとうございます」
「さくらたちはここを。俺たちは奥に行く」