【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「はい……! お願いします!」
崩壊したビルに近い方をすすきの総合病院の医師たちに任せ、わたしたちは手前側の患者さんを治療することにした。
「良かったですね。応援に来てくれて」
「はい。助かりましたよ、本当」
トリアージしながら、赤タグの人を優先で治療をしていく。
「先生!あちらの患者さん、意識レベル低下してます……!」
「分かりました!」
まずい……。血圧が下がってきてる。
「本田さん、すぐにアドレナリン入れてください。わたしはモニター付けます」
「はい!」
その患者さんは、血圧が急激に低下したせいで、瞳孔不同も見られていた。
「先生、血圧戻りません……!」
「輸液を全開にしてください!」
「はい!」
わたしは腹部にゆっくりとモニターを当てていく。
「まずい……。腹腔内に血液が溜まってる」
すぐに血液を遮断して止血しないと……。
「すぐに止血しないと、この患者さんは病院まで持ちません。 ここで開胸して溜まった血を抜き、止血します」
「わ、分かりました!」
「すぐに輸血用意してください。後消毒液とガーゼもお願いします」