【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


 確かにあの花柄のワンピースは、昔から大事にしていたものだった。
 だけどワンピースなんて、また買えるからいいやと思っていた。

「さくらのワンピース、俺が買ってやる」

「え?でも……」

「いいから。さくらはどれがいい?」

 そう聞かれながら、わたしはワンピースを一緒に選ぶことにした。

「これさくらに似合いそうだな」

「そ、そうですか?」

 北斗さんが選んだのは、ちょっとタイトめなワンピースだった。

「ほら、さくらのデカイ胸がよく強調されるだろ?」

 そう言って北斗さんは、ニヤリと笑った。

「もうっ!北斗さんったら……!」

 わたしは恥ずかしくなってつい、北斗さんの肩を叩いた。

「冗談だ。さくらはスタイルがいいから、こういうの着たほうが絶対いいと思うけどな」

 そして今度は真剣な眼差しで、そう言ってきた。

「そうですか?」

 いつもは仕事着を着ているため、ワンピースを着るなんてたまにしかないけど……。だけど北斗さんがそう言ってくれるのは、嬉しい。

「さくら、白と黒、どっちがいい?」

「え? 白と黒ですか?」

 それは悩む……。
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