【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「早速、今日使ってみるか」
「はい」
フワフワのバスタオルって、なんか気持ちよくていいんだよね。
「さくら、ゲーセン行かね?」
「え? ゲームセンター……?」
「おう。あのデカイぬいぐるみほしくない?」
そう言って北斗さんが指差したのは、あの有名なキャラクターの大きなぬいぐるみだった。
「あれほしいんですか?北斗さん」
「だって可愛くね?」
「確かに、可愛いですね」
北斗さんって意外と、可愛いもの好きなのかな? あんまりそんな感じしなかったんだけど……。
「さくらが好きそうじゃね?」
「え、そうですか?」
「さくらに似合いそうだ」
北斗さんはちょっとだけ嬉しそうに笑うと、そのままそのUFOキャッチャーの所へと歩いていった。
「北斗さん、やるんですか?」
「さくらに似合いそうだからな」
北斗さんはお財布から100円玉を数枚取り出すと、そのままコインを入れてアームを操作し始めた。
「無理に取らなくていいですよ、北斗さん」
「いいからいいから。俺に任せておけって」
北斗さんは自慢気な顔をして、アームを動かしていた。