俺が好きなのは、世界一可愛い君


あれは、高校に入って2ヶ月。



一樹や光と仲良くなり始めた時の話だ。



ある日、いつもと変わらず廊下を走っていると、周りの視線が、いつもと違うことに気がついた。



なんと言うか……憐れみや同情と言った類のもので、心当たりすらなかった当時の俺は、ただただ居心地の悪さを感じていたのを今でも覚えている。




翌日になって、気のせいだったかもと思いながら、一樹と光にその話をすると、一樹は首をかしげ、光はやけに誇らしげな顔をした。



その表情を見た俺が嫌な予感がすると思ったのは、光をななめから見すぎだからだろうか?




恐る恐る何か知っているかと尋ねると、光は俺達を人のいない空き教室へと引っ張って行った。



質問の答えはすぐに返ってきたが、それを聞いた俺は、一樹と2人、開いた口がふさがらなかった。

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