幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
「いえ、そんなことないです。案外、自分のことがいちばん分からないというか……」

 今日、先生と話したことで、わたしも自分の気持ちがはっきりしたし……

「きみも、その幼なじみの彼とうまく行くといいな」

「うーん、それは……ありえないですけど」

 だって、璃音とわたしは住む世界が違う。

 綺羅星のように魅力的な女性に囲まれているトップアイドルの璃音が、わたしを恋愛対象にするなんて、どう考えてもありえない。

 「そう決めつけることはないと思うよ。さて、遅くまで付き合わせてすまなかったね。じゃあ、また事務所で」
「はい」
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