幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
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その日はドラマの撮休日だった。
撮影は終盤に近づいていて、あと3回を残すのみになった。
昼間、雑誌のインタビューの仕事を数本こなして、夕方からはオフ。
ーー今から来れる?
アリサにLINEで呼びだされ、いつもの六本木のバーのVIPルームへ向かった。
本宮修は来ていなかった。
そういえば、アリサとふたりきりで会うのは、はじめてか。
「『あんなヤリマンの毒牙にかからないで。璃音』だって」
隣で楽しそうにエゴサしてる。
ったく、趣味の悪い女だ。
自分の悪口を読むのが好きらしい。
最近、ネット上でアリサとおれがよく六本木に出没するという噂がまことしやかに流れていた。
――共演者あるある
――どうせ番宣でしょ
――璃音、初スキャンダル。
――おれのアリサに手を出すな
――璃音〜、あんな女の毒牙にかかっちゃイヤ〜
いろんな言葉が飛び交ってる。
ある意味、アリサの思惑通りになった。