幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
「困るよ。急に来られたら。しかも真夜中に」

 そんなわたしの言葉にはお構いなしに、璃音は話し始めた。

「あのさ、10月クールのゴールデンの連ドラ初主演、決まったんだ」
「えっ、すごいじゃん! おめでとう」
「サンキュ。で、この仕事、絶対成功させたいって気持ち、わかるよね」
「うん」
「おれも今年で24歳じゃん。演技もできるってとこ見せて、キャーキャー言われるだけのアイドルから脱却したいってのもわかる?」
「うん」

 璃音は、ついうっとりさせられてしまうような、蠱惑的な微笑みを浮かべ、言った。

「じゃ、協力してよ」
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