幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
第9章 インスタライブ
***
10月も半ばを過ぎ、吹く風に冷たさが混ざるようになってきた。
朝礼のとき、高柳先生から事務所をたたむという話があった。
「一身上の都合で、来年の3月でこの事務所をたたむことになりました。皆さんには大変申し訳ないと思っていますが、再就職の手助けはできるかぎりするつもりですので」
そう言って、先生は事務所のメンバー全員の前で頭を下げた。
この職場で働けなくなるのは、とても残念だけれど仕方がない。
先生はあの後、稲村ホールディングスの令嬢との婚約を解消し、付き合っていた恋人との結婚を決めた。
そのことで先生のお父上が激怒され、勘当を言い渡されたそうだ。
この事務所の依頼主は、お父上に関わりのある企業や個人が大部分を占めている。
そのため、一旦閉じることにして、先生は改めて自力で事務所を立ち上げるそうだ。
今はさばさばした顔をしていらっしゃるけれど、決断するまでには相当の葛藤があったのだろう。
10月も半ばを過ぎ、吹く風に冷たさが混ざるようになってきた。
朝礼のとき、高柳先生から事務所をたたむという話があった。
「一身上の都合で、来年の3月でこの事務所をたたむことになりました。皆さんには大変申し訳ないと思っていますが、再就職の手助けはできるかぎりするつもりですので」
そう言って、先生は事務所のメンバー全員の前で頭を下げた。
この職場で働けなくなるのは、とても残念だけれど仕方がない。
先生はあの後、稲村ホールディングスの令嬢との婚約を解消し、付き合っていた恋人との結婚を決めた。
そのことで先生のお父上が激怒され、勘当を言い渡されたそうだ。
この事務所の依頼主は、お父上に関わりのある企業や個人が大部分を占めている。
そのため、一旦閉じることにして、先生は改めて自力で事務所を立ち上げるそうだ。
今はさばさばした顔をしていらっしゃるけれど、決断するまでには相当の葛藤があったのだろう。