幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
 璃音は手を掴むと、無言でわたしの部屋へ(いざな)った。

 そして、ベッドに座らせれ、抱きしめられ……

「璃音……待って」
 そのまま覆いかぶさろうとする璃音の顔を見上げて、わたしは言った。
「ち、ちょっとまだ、心の準備が……」

 すると璃音は
「待てねえよ。もう。今までどれだけ待たされてきたと思ってんだよ」
 
 切羽詰まった表情で璃音がうめくように言う。

「ちさ姉……いや知紗、もうおれのものなんだろ? あんたの気持ち」

 そうだ。ここにいるのは璃音。
 あれだけ恋焦がれてた璃音だ。
 今さら、何をためらうことがある?

 わたしは璃音の瞳を見つめながら言った。

「そうだよ。わたしの全部、璃音のものだよ」
「知紗……」

 がむしゃらに唇を重ねてくる璃音。
 わたしも彼の背に手を回し、その激しい口づけに応えた。

 そして、嵐のように激しい愛に、ふたりで呑み込まれていった。
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