幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
 さてと、非現実的な夢想はそこまで。
 家に帰ったら、頭痛の種が待ってる……
 ああ、こめかみがキリキリしてきた。

 最寄り駅の、閉店間際のスーパーに駆けこむ。
 50パーセントオフになっている『野菜たっぷり30品目弁当』をふたつ、レジかごに。
 このスーパーのお弁当のなかでは、これが一番美味しい。

 ふー。よかった。ふたつ残ってて。
 ひとつしかなかったら、絶対わたしの口には入らなかった。
 居候のくせに遠慮というものを知らないんだから、あいつは。
 
 こうして食べるものの心配までさせられるとは。
 まるで飼い猫。
 いや、猫のほうがマシかも。
 キャットフードさえ置いておけば、適当に食べてくれるから。
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