幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
「あ、ああ,そうだな。で、どんな奴なんだよ、そいつ」

 なんか責められているような感じなんだけど。
 気のせい?

「今勤めてる事務所の代表の弁護士さん。優しいし、カッコいいし。もうパーフェクトな人。それだけにみんな狙ってるから、わたしなんかが相手にされるわけないんだけどね。でも、毎日顔が拝めるだけでいいっていうか……」

「ふーん……」
 そう言うなり、璃音は黙りこくってしまった。

 なんだ。興味ないんだったら、訊いてこなきゃいいのに。
 けっこう恥ずかしかったんだけど、こんなこと言うの。

 もう、相変わらず、気分屋なんだから。璃音は。

 その、なんとなく気まずい空気のままで、わたしたちはマンションへと戻った。
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