幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
もう万事がその調子。
ほんとに手取り足取り教えないといけなかった。
「おれ、包丁とか使ったことない。調理実習なんてタルかったから、みんな女子にやってもらってた」
ああ、そういうことね。
「やってみる?」
「やるやる」
「左手、“猫の手”にするって知ってる?」
「こう?」
璃音はちょっと首を傾げて、ほっぺたの前で手を丸めて、猫のフリ。
ご丁寧に蕩けてしまいそうな営業スマイルも浮かべている。
「やだ……璃音、可愛い」
璃音は真顔に戻った。
「なんか知んねーけど、最近、雑誌のグラビアでよくやらされんのよ。猫耳までさせられてさ」
23の男がすることじゃないよな……
そう、ちょっと苦々しくつぶやいた。
そうかな、まだまだぜんぜんイケると思うけど。
ほんとに手取り足取り教えないといけなかった。
「おれ、包丁とか使ったことない。調理実習なんてタルかったから、みんな女子にやってもらってた」
ああ、そういうことね。
「やってみる?」
「やるやる」
「左手、“猫の手”にするって知ってる?」
「こう?」
璃音はちょっと首を傾げて、ほっぺたの前で手を丸めて、猫のフリ。
ご丁寧に蕩けてしまいそうな営業スマイルも浮かべている。
「やだ……璃音、可愛い」
璃音は真顔に戻った。
「なんか知んねーけど、最近、雑誌のグラビアでよくやらされんのよ。猫耳までさせられてさ」
23の男がすることじゃないよな……
そう、ちょっと苦々しくつぶやいた。
そうかな、まだまだぜんぜんイケると思うけど。