幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
「さて、早く続きやろうぜ」

 わたしが一度やってみせて、それから璃音に包丁を渡した。
「よし、っと」

 見てるほうが緊張する。
 わわ、そんな勢いつけて切ったら危ない。

「できた」

 そんな、どや顔するほどのもんじゃないでしょう。
 でも良かった。ケガしなくて。
 大きさがバラバラなのは……まあ、よしとしなきゃ。


「いっただきまーす」
 腹ぺこだったのか、璃音は猛スピードで食べ始めた。

「いや、特別うまい気がする。自分で作ると」
 満足そうな顔してる。

「また休みが一緒のときは手伝って」
「うん。おれ、けっこう料理好きかも」
「ほんと? じゃあ、そのうち、璃音ひとりで作って、わたしに食べさせてよ」

 なにに驚いたのか、璃音は目を丸くした。
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