幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
 そうやって、心のなかであーだこーだと考えているうちに、洗い物は終わってしまった。

 ちさ姉は振り向いて、ちょっと眉を寄せて、おれを見た。

「なんでそんなとこにずっと突っ立ってんの? 手、洗いたかった?」


 そんな色気のない一言を放つと、洗濯物を干すために洗面所に行ってしまった。

 おっと、残念。
 チャンスを逃した。
 まあ、でも焦らなくても、こんなチャンスならいくらでもあるだろうし。

 そんなふうに、気楽に考えていた。
 そのときは……
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