U&I
「亜衣、見られたくないヤツでもいるの?」


何故か怖い顔をして私を見下ろす由宇。


「由宇はモデルでしょ!?ファンだって沢山いるんだから周りの目も気にしないと!」

「別にどーでも良いよ」


由宇は憮然な顔のまま言う。
なんということをあっさり言うの。


「そんなこと言っちゃダメでしょ!応援してくれる人は大事にしなきゃ!」

「……亜衣がそう言うなら分かった」


由宇は頬を膨らませたままだがやっと頷いた。

なんと手の掛かる男だ。
由宇の相手をしてると朝から疲れる。




教室に着くと由宇は一直線に窓際の自席に行き、座ると机に突っ伏した。
なんとやる気のない学生だろう。

私は廊下に近い自席に着こうと見たら、友人達が私の机を囲んで盛り上がっていた。
その中には先程会った恵も居る。
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