U&I
「そりゃそうでしょうね!私、寝てますからね!」


「亜衣も同じことしたじゃん」


「うっ!」


私は言葉に詰まってしまう。

それを言われると何も言い返せない!


「それよりもさ、酷くない?」


「何が?」


「アレ」


問い返すと由宇が指差した先の壁、そこには雑誌に付いていたポスターが貼ってある。
私のお気に入りの笑顔の航君だ。


「亜衣は俺のことだけ応援しなきゃダメでしょ」


どうやら由宇は自分のポスターが無いことに拗ねたらしい。


「由宇の応援もしてるよ」


真っ直ぐ由宇の目を見て言うと、由宇がベッドから降りて航君のポスターへと向かっていく。
< 26 / 32 >

この作品をシェア

pagetop