U&I
首に巻きつく腕の力は弱まってくれないし、ホールド状態のせいで目の前には由宇の喉仏しか見えない。

私は動かせる左手で由宇の背中をバシバシ叩く。


「まだ寝てるの!?起きなさい!」

「……」


返事は無いが、さわさわと由宇の片方の手が動き始めた。
私の背中を通って下りていく。


「絶対起きてるでしょ!」

「もうちょっと寝かせて……」


さわさわ動いている片手が私のスカートの下の太腿を触り始めて、驚いた私は「ひゃう!」と変な声をあげてしまった。

それでも止まらない手の動き。

真っ赤な顔の私は左手を振りかざす。


「こんの、変態っ!」


バッチーン!
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