U&I
「もうお家でご飯食べてくるから降ろしてよ!」


私は足のジタバタ再開。


「大丈夫、朝ご飯作ってあげるから」


全然大丈夫ではないが、今の発言に目を見開かされ、驚きすぎて動きも止まる。


「無気力で面倒臭いが口癖の由宇がそんなこと出来たの!?」

「酷いな。俺だってそんくらい出来るよ」


驚いているとキッチンで漸く降ろされた。


「あ、髪がボサボサ」


由宇がそう言いながら私の髪に触れる。


「えぇ!?可愛く出来てたのに!」


少し気合いを入れたからショックだ。


「そんなことしなくても、亜衣は可愛いから」


当たり前でしょと言うような真顔で言われた。

この男は天然だ。
昔からこういうことを平気な顔で言う。
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