彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
☆☆☆

きっと私は嫌われたんだ。


自室に引きこもり、クッションに顔をうずめてボロボロと涙をこぼす。


あんなことを言ってしまったから佳太くんは私のことを幻滅したに違いない。


恋人でもないのに自分だけ優しくされたいだなんて、わがままなことを思ってしまったのがいけないんだ。


流れ出た涙はクッションに吸い込まれていき、薄い水色のクッションが濃い青色に変わっていく。


学校内では彼を見つけることができたためしがないし、もう二度と会うことはできないのかもしれない……。
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