彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
特別学級の生徒たちはみんな静かに私の話を聞いてくれていた。


誰も笑ったり、からかったり、慰めたりしない。


みんな同じだから、あぁ、あなたはそういうことなのねと、単純に受け入れてくれる。


「それなら、ここで勉強すればいいじゃないですか」


景子ちゃんがロボットのような口調で言う。


「ここで……?」


私は教室の中を見回した。


みんなも私を見ている。


「それはいい案だな。A組に席を置いたままでも、気が向いた時にだけここへ来るのもいいと思うぞ」


先生が明るい口調で言った。


A組に席を置いたままでも、こっちで勉強をする。


そんな選択肢があるなんて考えてもいなかった。


「あ、えっと……親と相談してみます」


私はどうにか声を振り絞ってそう答えたのだった。
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