彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
そうしてもう1度男子を見ると背が高くて大人っぽい雰囲気であることがわかった。
私服だから余計かもしれないが、もしかしたら3年生の先輩なのかもしれない。
だとしたらさっき失礼な言い方をしてしまった。
「あの、ごめんなさい」
「え、なにが?」
「さっき、敬語を使わなくて……。えっと、私1年A組です。年上ですよね?」
その質問に男子生徒はしばらく黙り込んで、それから「そうだよ」と、頷いた。
やっぱりそうだったんだ。
どうりで仕草も雰囲気も大人っぽいわけだ。
「それよりさ、梅雨の時期になるとここはあじさいがキレイなんだよ」
「あじさいがあるんですか?」
「あぁ、こっち」
花壇から少し離れた場所に案内されると、そこには腰ほどの高さの木が生え揃っていた。
「これがあじさいの木」
「へぇ、そうなんですね!」
今は花をつけていないからなんの木かよくわからないけれど、6月になると手毬のような花をつけるのだ。
それが何色になるかは、この学校の土次第。
そう考えると心がワクワクしてくる。
私服だから余計かもしれないが、もしかしたら3年生の先輩なのかもしれない。
だとしたらさっき失礼な言い方をしてしまった。
「あの、ごめんなさい」
「え、なにが?」
「さっき、敬語を使わなくて……。えっと、私1年A組です。年上ですよね?」
その質問に男子生徒はしばらく黙り込んで、それから「そうだよ」と、頷いた。
やっぱりそうだったんだ。
どうりで仕草も雰囲気も大人っぽいわけだ。
「それよりさ、梅雨の時期になるとここはあじさいがキレイなんだよ」
「あじさいがあるんですか?」
「あぁ、こっち」
花壇から少し離れた場所に案内されると、そこには腰ほどの高さの木が生え揃っていた。
「これがあじさいの木」
「へぇ、そうなんですね!」
今は花をつけていないからなんの木かよくわからないけれど、6月になると手毬のような花をつけるのだ。
それが何色になるかは、この学校の土次第。
そう考えると心がワクワクしてくる。