彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
☆☆☆
午前中はA組。
午後からは特別学級。
そして放課後になると彼に1日の報告をする。
そんな生活が3日ほど続いたある日のことだった。
「また午前中だけクラスにいるのかよ」
休憩時間になってA組から出ようとした時、坂下さんが私の前に立ちはだかった。
その後ろには上地さんと秋山くんの姿もある。
教室を出るタイミングを失ってしまった私はその場に立ち止まり、うろたえることしかできない。
「A組には来なくていいってわからないのかよ」
秋山くんの笑いを含んだ声にチクリと胸が痛む。
「そうだよねぇ。だってあんたたち、私らのことは友達だとも思ってないんでしょう? 顔も名前も覚えないんだから」
上地さんが同意する。
「でも私は――」
頑張りたい。
このクラスでも、特別学級でも。
最初は彼を探す目的でこの教室へ戻ってきたけれど、今は違う目的があった。
彼に少しでもいい報告をしたくて、頑張っているのだ。
午前中はA組。
午後からは特別学級。
そして放課後になると彼に1日の報告をする。
そんな生活が3日ほど続いたある日のことだった。
「また午前中だけクラスにいるのかよ」
休憩時間になってA組から出ようとした時、坂下さんが私の前に立ちはだかった。
その後ろには上地さんと秋山くんの姿もある。
教室を出るタイミングを失ってしまった私はその場に立ち止まり、うろたえることしかできない。
「A組には来なくていいってわからないのかよ」
秋山くんの笑いを含んだ声にチクリと胸が痛む。
「そうだよねぇ。だってあんたたち、私らのことは友達だとも思ってないんでしょう? 顔も名前も覚えないんだから」
上地さんが同意する。
「でも私は――」
頑張りたい。
このクラスでも、特別学級でも。
最初は彼を探す目的でこの教室へ戻ってきたけれど、今は違う目的があった。
彼に少しでもいい報告をしたくて、頑張っているのだ。