彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
私は秋山くんから視線をそらして足元を見つめた。


「やめとけよ。文美が今朝言ってただろ、佳太には近づくなって」


「でも私は花壇係りで――」


「そんなもんどうでもいいつってんだろ!」


途中で怒鳴られて身をすくめる。


どうしてこの人達はすぐに怒鳴るんだろう。


そうすることで人が従うと考えているのかもしれない。


「文美は佳太にマジなんだ。これ以上近づいたらお前、どうなるかわからねぇぞ?」


秋山くんは脅すようにそう言ってそのまま帰ってしまったのだった。
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