sugar spot
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そして、今日1日の研修を終えた。
隣の男が大半の原因を占めると思うが、
なんか、物凄く疲れた。
吉澤さん含め、人事部の方々も会議室を出て行って、漸く緊張から解放された柔らかい空気が広がる。
「な〜今月で全体研修も終わるし、丁度月末休みだし、みんなでバーベキューでもする?」
「良いじゃん、やるか。」
「何処なら集まりやすい?」
1人が軽く口にした提案も、楽しいと思ったら割とみんな乗っかっていくのがうちの同期のノリだ。
「梨木も行く?」
「え。」
丁度前に座っていた同期にそう尋ねられて、片付けをしていた手が止まった。
その日は、今日の朝もスケジュール帳で確認してしまった通り、"写真展"の日だ。
「…えっと、ちょっと先約があって。」
同期で集まるのは、勿論嫌いじゃ無いけど、この日だけは何があっても譲れない。
「え〜そうなんだ。有里、お前は?」
「……俺もパス。」
低く愛想の無い声で返答した私の隣に座る男に「え〜お前ら忙しいのな。」と残念そうに呟いた同期が、席を立って他の同期達の方へと歩いていく姿を見送って。
どうしよう。
今日の昼休みのこと、改めてお礼とか言うべきなの?
なんか、今更爽やかに笑って「ありがとう」とか言えないくらいに今日一日言葉で殴り合ってしまった。
机に広げていたプリントを、男にしては繊細で綺麗な手で回収して片付けていくのをこっそり見守っていると、バッグから徐にクリアファイルを取り出した。
「_____え。」
そしてそれを見た瞬間、
無意識のままに声を発していた。