りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
「じゃぁ、教えて下さいよ。長続きする方法」
近い。近い。
倒れ込んだ私は、コウくんの身体に上半身を寄りかかる体勢になる。
その状態で目と目が合うから、コウくんとの距離が近過ぎて心臓が音を立てた。
「長続きする、方法?」
「はい。どうすればいいんですか?」
「えーと、」
いつもと変わらない筈なのに、曇りの無い瞳が真っ直ぐに向けられるから妙な雰囲気になってくる。
なんでコウくん相手に緊張しなきゃいけないのか。
平常心を取り戻す為に大きく息をついてから、言葉を続けた。
「ちゃ、ちゃんと言葉にしなきゃ駄目だよ」
そう、そう。
コウくんは口数少ないからね。
「好きだって相手に言わないと伝わらないからね」
うん。全体的に言葉が足りなくて、相手を不安にさせる気がする。