りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生




「ねぇ、ケーコちゃん何頼む?」

「え、あ、うん。どうしよっかなぁ……」


小さなメニュー表をテーブルの真ん中に置いて、2人で視線を下におろす。


かなちゃんと最後に会ったのはお見舞いに行った産婦人科。

スッピンで疲れていたかなちゃんだったけど、今日の彼女はあの時とは違う。


ばっちりメイクに、綺麗にカールされたボブ。
自然な石鹸な香りが、これでもかって位に鼻をくすぐった。



「このCランチだと、デザートまでつけられるって」

「えー、それにしよっかな!」


出来るだけ普通を心掛けて。彼女の表情をよく見て、様子を伺って言葉を選ぶように。
違和感の無いよう声のトーンを上げる。



私とヨウスケの関係をどの程度知っているのか。
かなちゃんの勘違いですむ可能性だってある。


今日、ヨウスケの話をしなかったらセーフ?

あんなメールがあった後、彼の話をしない方が逆に不自然なのだろうか。





それとも、いっそのこと全部ぶちまけてしまおうか――?


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