りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
「……ケーコさんは、結婚したいんですか?」
「んーどうだろう。結婚したかったのかな」
ケーコさんの曖昧な台詞に、なんて返せばいいのか分からない。
「ただ、自分のものにしたかっただけなのかもしれないな」
誰かは知らないけど、何の話をしているのか検討はついてしまって。
「縛りつけたかった訳じゃないのにね。よく分からないや」
顔を上げた彼女が、あまりにも泣きそうな顔で笑うから。
何も出来ない自分が、歯痒くて、胸が痛くなるなんて。
「……コウくん?」
「……」
「結構、手大きいんだね」
「ケーコさんは、小さいですね」
どうしたら、いつもの様に笑ってくれるのか。
どうしたら、彼女の話を聞いてあげられるのか。
どうしたらいいのか本当に分からなくて、彼女の右手を強く握る事しか出来なかった。