りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
「……はぁ、騒がしい奴」
「じゃぁ、私も行くね」
「家に帰るなら一緒に……て、え?」
目の前の彼女が背中を向けて、突然走り出すから驚いた。
「ケ、ケーコさん!?」
アスファルトにヒール音が響き渡って、彼女の走るスピードが上がっていく。
「ちょっと、待って下さいよ!何で先行くんですか?」
ケーコさんが逃げる意味が分からない。
「ケーコさん!何で逃げるんですか?」
「逃げてないし!!」
「じゃ、何で走ってんですか?」
「何でだっていいじゃない!」
通行人が振り返って目を向ける。中には眉をひそめている年配の人もいた。
追いかける俺は、周りから変質者と思われていないだろうか。
ていうか、ヒール履いてるのに何でそんなに足が速いんだよ。