りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
本当に俺、何やってんだろ……。
見つからずにすんで安心した筈だ。
いや、半分見付かってしまった方が楽だったのかもしれない。
これから2人の会話を嫌でも耳にしなければいけないのだから。
静まりかえった後、先に口を開いたのはケーコさんの方だった。
「ねぇ、今まで何処にいたの?」
彼女の問いかけに対して、男からの返事は聞こえない。
「ヨウスケ、私ね」
続けられる彼女の声がやけにしんみりと耳に入ってくる。
「かなちゃんと、会って話したの」
「……え、かなと?」
「うん、話した。……かなちゃん、気付いてた。私達のこと」
そして、扉の向こう側にいる"ヨウスケ"という男の相手が"かなちゃん"という子だと分かった。