りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
自分を守る為に平気で嘘を重ねた。
現実に蓋をして、自分の醜い感情を押し込めた。
笑って、強がって、平気なフリをして。関係の無い人達まで巻き込んだ。
過去の思い出にしがみついて、必死になって偽りの自分を作り出した。
あんな辛くて惨めな思いはしたくない。
本当の自分でありたい。大切にしたい。
「あの時ね、コウくんが怒ってくれて良かった」
「いつの話ですか?」
「あはは、覚えてないならいーや」
「怒られて良かったとか、ケーコさんマゾ?」
「違うって」
あの時、自暴自棄になってる時に止めてくれて本当は嬉しかった。
このコウくんがあんなにキレてたのに、呆れながらも私の隣にいてくれて、私に嘘はつかなかった。
まぁ、私のお願いでミサキ先輩は騙してしまったけど。
世の中に"絶対"なんてあり得ないのに。
どうしてなんだろう。この子を離したくなくて、この子の隣にいたいと願って、また手を伸ばしてしまった。