りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生



実際に会った事はなかった。
けど浮気癖がある年下の彼氏がいる、という話は聞いていた。


でも今思えば、彼女がお酒を浴びるように飲みはじめたのは、かなちゃんが結婚してからだった気がする。




「今度さー、ケーコちゃんの彼氏会わせてよー」

「駄目ですよぉ!あーんな男。駄目駄目……、ほーんとダメな男で勘弁」


仕事の帰り。いつものように2人で飲みにバーに来ていた。



「またまたぁ」

「いやー、浮気癖あってぇ」

「えー、ケーコちゃんのケチ」

「あははは、先輩の彼氏こそどうなんですかぁ?」


ケーコちゃんは酔うと声が大きくなって、美人が台無しになる。

それ以外は完璧で、どこか踏み込んではいけないイメージがあった。




「あれー、ケーコちゃん電話鳴ってるよ」


テーブルの上に無造作に置かれたケーコちゃんのスマホ。
何気なくその画面に視線を向けた時、目に入ったのは1枚の写真。



一瞬だったから見間違いもしれないけど――。


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