りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生




「もうさー、事務長も心配してたからね」

「いやー。ははっ、すみません」

「まぁ、今はそんな忙しい時期じゃないから大丈夫だけど」

「……先輩」

「病欠扱いになるんでしょ?」

「はい、多分」

「なかなかまとまった休み取れないんだから、ゆっくり休みなね?」

「……はい」


ミサキ先輩はこうやって仕事帰りに顔を出して、こうやって私に心配をかけないように気遣ってくれる。
その優しさに、再び自分の幼稚の行動が恥ずかしくなってきた。



「でさ、お見舞きてくれるんでしょ?」

「……え?」

「ケーコちゃんの彼氏!!」

「あー、どうですかね」


先輩は目をギラギラとさせるけど、実は連絡していないのだ。


情けないっていうのも もちろんあるけど、ヨウスケは絶対に来ないから。

来れないから──。



「ケーコちゃんの話聞いててさ、私その彼氏に会って言いたい事があるんだよねー」

「えっ?」

「だって酷いじゃん!私の大切な後輩の付き合ってる他に浮気癖があるとかさ!」

「んーと。来ない、かな?」


< 64 / 317 >

この作品をシェア

pagetop