りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
「何あれ?全然反省してないじゃん!!」
"お大事に"と、そう言ってコウくんが病室を後にした直後。先輩の大きな叫び声が部屋の中に響き渡る。
もしかしたら、コウくん本人にも聞こえてるかもしれない……。
「あー、あはは。いつもあんな感じだから。すみません、無愛想で」
「何でケーコちゃんが謝るの?」
「いや、だって」
「でもさ、7個年下ってのなんかいいかも」
「……え?」
「もちろん、浮気っぽいのは論外だけどね!!」
「まぁ、可愛いっちゃ可愛い……ですよ」
なんて思ってもいない言葉を口にして、乾いた笑いが漏れる。
そう、1ミリも可愛気ないからね。
「あ、ケーコちゃんの親はくるの?T県だっけ?」
「来るとは言ってましたけど」
酔っ払って頭打ったなんて、電話口で滅茶苦茶笑われたし。
「嫌そうだね?」
「だって、母親に会うと、絶対に彼氏とか結婚とかの話されるんですよ……」
想像しただけで憂鬱になって、私の口からは重い息が吐き出された。