りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
「退院した?」
「はい。昨日、家族の方がきて……」
看護婦さんが"知らなかったの?"とばかりに眉を潜めた。
学校帰りに病院へ足を運んでみれば、ケーコさんは無事退院していたらしい。
そういえば、この間来た時に次の日に退院だ、なんて話をしていたかもしれない。
でも、ここ2、3日。アパートに帰ってきた様子は無かった。
"家族"が迎えに来たという事は、実家にでも帰ったのだろうか。もちろん彼女の地元が何処かなんて知らないけど。
連絡先をしらないのは、つくづく不便だ。
"テストが忙しいので"そう返信した筈だった。
あれから返事をしていない、"ミサキさん"からのメールの数に大きな溜め息しか出ない。
"テストはいつ終わるの?"
"何処か行きたいとこある?"
勉強中だってお構い無しに、質問攻撃メッセは鳴るばかりで正直うんざりしている状態だった。