りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
ふと、顔をあげれば──
「あ、海……」
そこは、ペンギン広場と柵の向こう側は海が広がって見えた。
「おー、よく見えるな!」
ヨウスケは私の肩を抱いたまま、柵の近くのベンチへと足を進める。
はじめて、ヨウスケと旅行に行った時、海で泳いだ次の日にこの水族館に来たんだっけ。
懐かしくて、ぐっと胸が傷んだ。
「あの時さー、途中でサメが発生したんだよな」
ヨウスケが目を細めながら、2年近く前の話をはじめていく。
「そうだね」
「海水浴にきて遊泳禁止とかあり得ねぇよな」
「本当だよね」
「浜辺で砂遊びだとさー、ケーコの胸ばっか目がいっちゃってさー」
「は?」
「今だから言うけど。俺、立ち上がれないときあったんだぜ」
「ばッ、ばッかじゃないの??」
「いてッ、いてーよ!珈琲こぼれるし!」
「ヨウスケが悪いんじゃない!!」