りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
俺に目を向けると同時に、パッとスマホを鞄にパッとしまって反対の手で自分の額を押さえる。
よっぽど具合が悪いのだろうか。
「だ、大丈夫ですか?」
そう言って、ふらふらする彼女を支える様に一緒に部屋へ向かう事になる。
初めて目にするケーコさんの部屋は、当たり前だけど俺の部屋と同じ間取り。
玄関に入ってすぐ1LDKのフローリングが広がっていた。
「傷、痛むんですか?」
「あ、薬……」
「薬?飲んでないんですか?」
「忘れてて。ごめ……、水、冷蔵庫から持ってきて」
足元がおぼつかない彼女をベッドに座らせてから、慌てて冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出す。
「ありがと」
薬を飲み干したケーコさんはそう言って目を伏せたまま息を吐いた。
「な、何か、他にあったんですか」
表情の冴えない彼女を心配して言葉をかけたのに、
「ちょっと、…………友達と旅行に行ってたんだけど」
信じられない答えが返ってきた。