りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
こんな厄介事、ほっとけばいーんだ。巻き込まれる身にもなってみろ。
"彼氏"じゃないのに"彼氏のフリ"なんて面倒な役、絶対にごめんだ。
そう思うのに、モヤモヤとした感情が胸に沸き上がっていく。
「ごめんね、先輩には私から言っとくから」
遠慮がちに吐き出される掠れた声が、今にも消えてしまいそうだったから。
「コウくんは気にしないでね」
彼女は缶ビールを片手に、酔っ払ってケラケラと笑っている方が似合っているから。
「あのっ……、」
──つーかさぁ、珍しいよな
──コウが女のこと気にかけるのって
ケーコさんが顔を上げると同時に、リクに言われた言葉が頭に思い浮かんだ。