りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生



こんな厄介事、ほっとけばいーんだ。巻き込まれる身にもなってみろ。
"彼氏"じゃないのに"彼氏のフリ"なんて面倒な役、絶対にごめんだ。

そう思うのに、モヤモヤとした感情が胸に沸き上がっていく。




「ごめんね、先輩には私から言っとくから」


遠慮がちに吐き出される掠れた声が、今にも消えてしまいそうだったから。



「コウくんは気にしないでね」


彼女は缶ビールを片手に、酔っ払ってケラケラと笑っている方が似合っているから。



「あのっ……、」



──つーかさぁ、珍しいよな


──コウが女のこと気にかけるのって


ケーコさんが顔を上げると同時に、リクに言われた言葉が頭に思い浮かんだ。


< 95 / 317 >

この作品をシェア

pagetop