金平糖の甘い罠
真実
 
 その日の夜、鈴と愛が寝静まった頃、
涼に全てを話した。
もう嘘は付けないと。

涼は素直に「ごめん」と泣き崩れた。

恵は何故か涙も出なかった。全て終わったと思った。

涼から真実を聞いた。

「ゆっこに対して恋愛感情はなかった。
ただ、身体の関係があったのは事実。
 ゆっこから、『涼くんの子供を妊娠したから恵と離婚して欲しい』と言われた。
 本当に最低な事をしてしまった。
 俺が一番悪い、恵に迷惑をこれ以上かけれないと思って、恵に離婚しようと電話をした。本当は離婚する気はなかった…」

 きっと涼は隠し通すつもりだったのだろう。このままバレなければいいと。
 恵は涼の言葉を黙ってきいていた。

「子供は堕胎した。ゆっこと一緒に産婦人科に行った。
ゆっことはもう連絡は取っていない。
本当に最低な俺だけど、許せないと思うけど、一生かけて償うから、これからも一緒にいて欲しい。」
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