40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで

ほんの少しだけ2人で眠った後に、下に降りた。
夕飯は、樹さんが宅配サービスで頼んでくれた、ダイエットにも良さそうなヘルシーなメニューだった。
そのおかげもあり、久々にしっかり食事をすることができた。
栄養が、体に入り込んだからか、私の体調はすっかり良くなっていた。

「健康が、何より優先だから」

と、私が食べるのを躊躇う度に、怖い顔で樹さんに言われたので、逃げられなかった……というのもあるが。

体重が減るのが嬉しかったし、そのためなら食事を抜くのも頑張れると思ってた。
だけど、こうして樹さんと一緒にご飯を食べて

「美味しい」

と言い合えるのが、とても幸せだと思ってしまったので

「樹さんとご飯食べるの、好きだなぁ……」

などと後先考えずに、呟いてしまった。
すると、樹さんはくすりと笑ってから、ぺろりと私の口元を舐めて

「俺は、優花が幸せそうに食べているのを見るのも、好きなんだよ」

と言ってきたので、脳みそが沸騰するかと思った。